母と子の花ごよみ三月

お母さんと一緒に花をながめよう。
花にまつわる楽しいエピソードもあるよ。
花の名は五十音順に並んでいるよ。

アネモネ

アネモネは、花びらがつやっとしていて、まん中が黒くてとてもきれいなお花なのよ。
春になると元気に咲いて、お庭にぱっと明るい色をそえてくれるの。
風にゆれるとふわっと揺れて、まるで踊っているみたいに見えるでしょう。
お日さまが好きで、明るい場所に植えてあげると、こんなふうに大きくて立派なお花を咲かせてくれるのよ。

花にまつわるエピソード
アネモネにはね、ちょっと切ないギリシャ神話があるのよ。
むかし、アドニスというとても美しい男の子がいて、女神アフロディーテに大切にされていたの。
でもある日、アドニスはけがをして命を落としてしまうの。
アフロディーテが悲しんで流した涙が大地に落ちて、そこからアネモネのお花が咲いたんだって。
だからアネモネは「風の花」と呼ばれて、春の風といっしょに咲く、ちょっと物語のあるお花なのよ。

 イベリス(常盤薺 トキワナズナ)    
   

イベリスは、春に白い小花を密に咲かせる多年草で、
花が重なり合って咲く姿が雪のように見えることから「キャンディタフト」とも呼ばれるよ。
花びらは外側が大きく内側が小さい独特の形をしており、花房が平らに広がるのが特徴なんだ。
常緑性で一年中葉が残るため、グランドカバーとしても人気が高い植物だよ。
乾燥に強く、日当たりのよい場所を好み、ロックガーデンや花壇の縁取りに使われることが多いんだ。

花にまつわるエピソード
イベリスは、白い花がぎゅっと集まって咲く姿から「思いやり」「甘い誘惑」などの花言葉がつけられたの。
春の訪れを告げる花としてヨーロッパで親しまれ、庭を明るく彩る“春の白いじゅうたん”として愛されているよ。
冬でも葉っぱが残って、ナズナみたいな白い花を咲かせるから“常盤薺”って呼ばれるんだよ。

 オキザリス    
   

オキザリスは、カタバミの仲間で、日差しを浴びるとぱっと花を開く可愛らしい多年草。
細い茎の先に五枚の花びらをつけ、群れて咲くと地面が一面ピンク色に染まるほど華やかなんだ。
葉は三つ葉の形をしており、光や気温によって閉じたり開いたりする性質があるよ。
丈夫で育てやすく、冬から春にかけて長く咲く種類も多いため、庭の彩りとして人気が高い植物なんだ。
日当たりのよい場所を好み、こぼれ種や球根で自然に増えていくのも特徴だよ。

花にまつわるエピソード
オキザリスは、三つ葉の形から「幸運」や「喜び」を象徴する花として親しまれてきたの。
太陽が出ると花を開き、曇ると閉じる姿から、「前向きな心」や「希望」を表す花言葉が生まれたと言われているよ。

オステオスペルマム

オステオスペルマムは、花びらの先がスプーンみたいに丸くなっていて、とってもおもしろい形のお花なのよ。
白や紫の色がきれいに混ざって、まん中の青いところがきゅっと引きしまって見えるでしょう。
春になると元気に咲いて、お日さまが好きだから明るい場所に置いてあげると、どんどん花をつけてくれるの。
丈夫で育てやすいから、お庭や玄関を明るくしてくれる頼もしいお花なのよ。

花にまつわるエピソード
オステオスペルマムは、太陽の光でぱっと花を開くことから「元気」や「明るい未来」という花言葉があるの。
見ているだけで気持ちが明るくなるから、春の贈り物にもよく選ばれるお花なのよ。

 キンセンカ(金盞花    
 

キンセンカは、太陽の光をぎゅっと集めたような明るい黄色やオレンジ色の花を咲かせるお花なの。
花びらが何枚も重なってふんわり広がり、まるで小さな太陽が足もとにぽっと灯ったように見えるよ。
冬から春にかけて元気に咲き、寒い季節の庭をあたたかくしてくれるのも魅力のひとつ。
つぼみが少しずつ開いていく姿もかわいらしく、見ていると「今日もがんばろうね」とそっと励ましてくれるように感じられるんだ。

花にまつわるエピソード
キンセンカは、太陽の光を呼ぶ花として昔から大切にされ、ヨーロッパでは幸運をもたらすお守りの花と信じられてきたの。
花言葉の「慈愛」「あたたかな心」は、寒い季節にも明るく咲くその姿から生まれたと言われているよ。
キンセンカの和名は(きんせんか)で、「盞(さん)」は“さかずき”を意味し、
“金色のさかずきのような花” というイメージからこの漢字が当てられているよ。

クリスマスローズ

このお花は「クリスマスローズ」といって、寒い季節にもそっと咲いてくれる、がんばり屋さんのお花なのよ。
ほら、うつむき加減に咲いているでしょう。
まるで恥ずかしがり屋さんみたいだけれど、よく見ると花びらには細かな模様があって、
とてもきれいなの。冬の庭で色が少ない時期に、そっと明かりを灯すように咲いてくれるから、
お母さんはこの花を見ると心があたたかくなるのよ。

花にまつわるエピソード
昔ね、冬の寒さで泣いていた少女のために、天使が雪の上に咲かせた花がクリスマスローズだと言われているの。
だから「心をそっと支えてくれる花」として大切にされているのよ。

コオニタビラコ(小鬼田平子)

この「コオニタビラコ(小鬼田平子)」はね、地面の近くでそっと咲く、小さな黄色いお花なのよ。
背は低いけれど、春になると一生けんめい茎を伸ばして、小さな花をふわっと咲かせるの。
まるで「ここにいるよ」って小さな声で手を振っているみたいなのよ。
道ばたや畑のすみにもよくいて、気づいてあげるとね、なんだか心があたたかくなるお花なの。

花にまつわるエピソード
コオニタビラコは漢字で書くと「小鬼田平子」。なんだか変な名前ね。
小鬼(こうに) … 小さくて素朴な姿をたとえたもの
田平子(たびらこ) … 田んぼのそばに生える“平たい葉の草”という意味
昔の人が、田んぼのあぜ道でこの小さな黄色い花を見つけて、
「小さな鬼がちょこんと座っているみたいだね」と名づけたとも言われているのよ。

シクラメン(かがり火花)    
   

シクラメンは花びらがくるんと上に向いていて、まるで小さな炎がゆらゆらしているみたいでしょう。
だから日本では“かがり火花”って呼ばれることもあるの。
寒い季節でも元気に咲いてくれるから、お庭や玄関を明るくしてくれる頼もしいお花なのよ。
葉っぱの模様もハートみたいでかわいいでしょう。
大事にしてあげると、毎年ちゃんと咲いてくれるのよ。

花にまつわるエピソード
シクラメンはね、ちょっと恥ずかしそうにうつむいて咲くから、“内気”とか“やさしさ”っていう花言葉があるの。
でも寒い冬にこんなにきれいに咲くでしょ。だから“希望”っていう意味もあるんだって。
がんばり屋さんのお花なのよ。

 スイセン(水仙)    
   

スイセンは、白い花びらの真ん中に黄色いラッパのような花がついた、春を告げる明るいお花なの。
まだ寒さが残るころにすっと立ち上がって咲き、まるで「もうすぐ春だよ」と知らせてくれているみたい。
細長い葉っぱの間から、凛とした姿で咲く花はとても上品で、風に揺れるとやさしい香りがふわっと広がるよ。
群れて咲くと、庭の一角がぱっと明るくなり、小さな光が集まったような景色をつくってくれるんだ。

花にまつわるエピソード
スイセンは、春の訪れを告げる花としてヨーロッパでも日本でも大切にされてきたの。
その清らかな姿から「尊敬」「希望」といった花言葉が生まれたと言われているよ。
またスイセンは、ギリシャ神話の美少年ナルキッソスが水面に映る自分に恋し、花になったという物語と結びついているの。
この伝説から「ナルシスト」という言葉が生まれ、スイセンは“自己愛”の象徴として語られることもあるんだ。

タチツボスミレ

この小さな紫のお花はね、「スミレ」っていうのよ。
地面に近いところで、ひっそりと咲いているけれど、よく見ると花びらの形も色もとてもきれいなの。
春になると、まるで「もうすぐあたたかくなるよ」と知らせるように咲き始めるのよ。
宝塚歌劇の町にもたくさん咲いていて、その可憐な姿がタカラジェンヌの清らかさと重ねられて、大切にされてきたの。
お母さんも、この花を見ると心がふわっと明るくなるのよ。

花にまつわるエピソード
スミレとビオラはよく似ているけど違うの。
スミレはもともと野に咲く素朴なお花で、ビオラは人が育てやすいように改良された園芸のお花なの。

ナデシコ(撫子)    

ナデシコは、花びらの先がひらひらと細かく切れていて、まるでレースみたいに見えるかわいいお花なのよ。
色も赤やピンクが多くて、お庭をぱっと明るくしてくれるの。
丈夫で育てやすいから、春から秋まで長く楽しめるのもいいところなのよ。
お日さまが好きで、風通しのよい場所に植えてあげると、こんなふうに元気に咲いてくれるの。

花にまつわるエピソード
ナデシコは、昔から“かわいらしい子ども”をほめるときに「大和撫子(やまとなでしこ)」って言われるくらい、
日本で大切にされてきたお花なの。
やさしくて、どこか上品な雰囲気があるから、今でも人気があるのよ。

この黄色いお花はね、「ナノハナ」っていうのよ。
これは園芸種で冬にも咲いているけど、武庫川の河原に咲く野生の菜の花は春に咲くの。
茎の先に小さな花がぎゅっと集まって、まるで太陽の光がこぼれたみたいに咲くの。
風に揺れるとふわっと明るくて、「もうすぐあたたかくなるよ」って教えてくれているみたいなのよ。
お散歩していると、遠くからでもぱっと目に入ってきて、見るだけで心が軽くなるの。

花にまつわるエピソード
作家の司馬遼太郎さんは、春の野に咲くナノハナを「日本の原風景のひとつ」と語っていたのよ。
どこにでもあるのに、見るたびに心が明るくなる――そんな素朴な力を、この花はずっと持ち続けているのね。

ハボタン(葉牡丹)    
     

ハボタンは、冬の庭を彩るために作られた観賞用の植物で、キャベツやアブラナの仲間なんだよ。
花のように見える部分はじつは葉っぱで、白やピンク、紫などの色が重なって、まるで大きな花が咲いているように見えるのが特徴なの。
寒さにとても強く、冬でも元気に育つので、花が少ない季節の庭を明るくしてくれるよ。
葉がゆっくりと開いていく姿は、まるで冬の中で静かに咲く花のようで、見る人の心をほっとあたためてくれるんだ。

花にまつわるエピソード
ハボタンは、冬でも色鮮やかな姿から「祝福」や「平和」の象徴としてお正月飾りにも使われてきたの。
牡丹の花に似ていることから「葉牡丹」と呼ばれ、寒い季節に希望を届ける植物として親しまれているよ。

ハルシャギク(春車菊)

この「ハルシャギク(春車菊)」はね、花びらがくるんと広がって、まるで小さな車輪がくるくる回っているみたいなお花なのよ。
明るい黄色がぱっと目に入って、見ているだけで元気が湧いてくるの。
どんな場所でもすっと根を張って、太陽に向かって咲く姿は、「今日もがんばろうね」ってそっと背中を押してくれるみたいなのよ。

花にまつわるエピソード
春車菊は、強い日ざしや乾いた土でも明るく咲くことから、「太陽の子」と呼ばれることもあるの。
旅人が道ばたで見つけると、黄色い花に励まされて、もうひと歩き進む力をもらったと言われているのよ。

 パンジー    

パンジーは、ひらひらとした花びらが重なり合い、まるで小さな顔がこちらをのぞいているように見えるかわいらしいお花なの。
紫や黄色、ピンクなど色の種類がとても多く、冬から春にかけて寒さに負けずに咲いてくれるよ。
花びらの模様はひとつひとつ違っていて、まるでお花がそれぞれの表情を持っているみたい。
鉢いっぱいに咲くと、庭がぱっと明るくなって、見る人の気持ちをやさしく包んでくれるんだ。

花にまつわるエピソード
パンジーの名前は、フランス語の「考える」という言葉が由来で、
花がうつむく姿が“物思いにふける人”に見えたことから名づけられたの。
花言葉の「思い出」「物思い」も、そんな姿から生まれたと言われているよ。

パンジーは、野生のすみれをもとに品種改良されて生まれたお花なの。
すみれより花が大きく、色も豊富になったことで、冬から春の庭を彩る代表的な花になったよ。
どちらも同じスミレの仲間なんだ。

ヒメリュウキンカ(姫立金花)

この「ヒメリュウキンカ(姫立金花)」はね、春になると地面の近くで小さな太陽みたいに光るお花なのよ。
花びらがつやつやしていて、日が当たるときらっと輝くの。
寒い冬を越えて、そっと顔を出す姿は、「もう春だよ、起きておいで」って優しく呼んでいるみたいなの。
葉っぱも丸くてかわいらしくて、見つけるとなんだか嬉しくなるお花なのよ。

花にまつわるエピソード
ヒメリュウキンカは、春の訪れを知らせる“光の花”とも呼ばれているの。
昔の人は、この花が咲くと「今年も良い季節が来る」と喜んだそうよ。
小さくても、心を明るくしてくれる力を持っているのね。

リムラ    

プリムラは、小さな花が何段にも重なるように咲く、春を告げるかわいらしいお花なの。
白から紫へと変わる花びらの色がとてもきれいで、まるで絵本の中の光がふわっと集まったみたいに見えるよ。
寒い季節にも元気に咲いて、鉢いっぱいに広がる姿は、見ている人の心をそっと明るくしてくれるの。
ひとつひとつの花は小さいけれど、集まるとまるで花の雲がふんわり浮かんでいるように感じられるよ。

花にまつわるエピソード
プリムラは「春のはじまりを知らせる花」として親しまれ、ヨーロッパでは幸運を運ぶ花とも言われているの。
花言葉は「希望」「優しさ」。寒さのあとに明るく咲く姿が、人々に元気をくれることから生まれたんだよ。

ベニバナトキワマンサク

このピンクのお花はね、「ベニバナトキワマンサク」っていうのよ。
細い葉っぱの間から、リボンみたいにくるんとした花びらがたくさん出てきて、まるで木全体がおめかししているみたいでしょう。
春になると一気に咲きそろって、お庭をぱっと明るくしてくれるの。
風が吹くと花びらがふわふわ揺れて、「見て見て、春が来たよ」って教えてくれているみたいで、
お母さんはこの花を見ると心があたたかくなるのよ。

花にまつわるエピソード
ベニバナトキワマンサクは、春の訪れを知らせる“幸せの木”とも言われているの。
宝塚の街路樹にも植えられていて、舞台のきらめきのように季節を彩ってくれるのよ。

マーガレット    

マーガレットは、白やピンクのお花がたくさん咲いて、お庭をふんわり明るくしてくれるお花なのよ。
まん中の黄色いところがぽんっと光って見えて、とても元気な感じがするでしょう。
春になると次々に咲いてくれて、風にゆれる姿もかわいらしいの。
お日さまが好きで、明るい場所に置いてあげると、こんなふうにたくさん咲いてくれるのよ。

花にまつわるエピソード
マーガレットは「真実の愛」や「信頼」という花言葉があって、昔から大切な人に贈られてきたお花なの。
花占いにもよく使われていて、「好き・きらい」と花びらをめくる遊びでも親しまれているのよ。

  ラナンキュラス    

ラナンキュラスは、薄い紙を何枚も重ねたみたいに花びらがぎゅっと集まっていて、
まるで小さなお姫さまのドレスのようにふんわり広がるお花なの。
寒い季節にも負けずに咲いてくれて、黄色やピンク、白、オレンジなど、
見ているだけで心がぽかぽかしてくる色がたくさんあるよ。
お花の中をそっとのぞくと、花びらがくるくると重なっていて、
まるで「ここにおいで」と優しく包み込んでくれるみたいに見えるの。
触れるとやわらかくて、風が吹くとふわっと揺れて、まるでお花が小さくあいさつしているみたいだね。

花にまつわるエピソード
ラナンキュラスの名前は「小さなカエル」という意味から来ていて、昔は水辺にたくさん咲いていたことが由来なんだって。
華やかな見た目とはちがって、実は自然の中でたくましく育つ力を持っているお花。
ヨーロッパでは春を呼ぶ花として親しまれていて、花束にすると「あなたは魅力的」というメッセージになることもあるよ。

ローズマリー

このお花は「ローズマリー」っていうのよ。
お料理に使うハーブとして知っているかもしれないけれど、こんなふうに小さな紫のお花を咲かせるの。
細い葉っぱの間から、まるで小さな妖精が顔を出したみたいに咲くのよ。
香りもすっきりしていて、風が吹くとふわっと広がるの。
お庭にあるとね、「今日もがんばろうね」って優しく声をかけてくれているようで、
お母さんはこの花が咲く季節がとても好きなの。

花にまつわるエピソード
ローズマリーは昔から「記憶のハーブ」と呼ばれて、大切な人を思い出すお守りに使われてきたのよ。
心に残るきらめきをそっと支えてくれる、そんな不思議な力があると言われているの。