六甲岩石大事典 岩石リスト
ここでは、文献に示された岩石の名前と位置およびその探査結果をリストにしてまとめています。
配列は、ほぼ経度順(西から東の順)にしております。

文献略号
  直:地図「六甲ー摩耶ー再度山路図」 直木重一郎著 関西徒歩会           1934年刊(昭和9年)
  木:地図「六甲北摂ハイカーの径」   木藤精一郎著 阪急ワンダーホーゲルの会   1937年刊(昭和12年)
  赤:地図「六甲・摩耶」           赤松滋著    昭文社 山と高原地図48   2005年刊(平成17年)

岩石の名前 位置 文 献
○:記載有 
−:記載なし
×:地図のエリア外
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本HPの掲載場所
須磨アルプス馬の背 横尾山ー東山間 × 第1部3章
蛙岩 鵯越墓園新芝地区西方 × 第1部3章
君影ロックガーデン 菊水山西方 × 第1部3章
妙号岩(天狗岩) 菊水山西方 × 第2部1章
城ヶ越岩場 天王吊橋西方 × 第2部1章
天狗岩(鍋蓋山) 鍋蓋山西方 × 第1部3章
丸岩 裏六甲谷上丸山谷 × 第1部3章
大師梵字岩 大龍寺 × 磐座ウオッチング第1部3章
弘法大師自作亀石 大龍寺 × 磐座ウオッチング第1部3章
三笠岩 ツェンティクロス右岸 第1部3章
天狗岩(石楠花) 石楠花山西方 第1部3章
烏帽子岩(石楠花) 石楠花山北方 第1部3章
ヌクトゲートロック 新穂高南西 第2部1章
三枚岩(天狗岩場) 新穂高南西 第2部1章
仙人窟(摩耶山) 摩耶山 行者尾根東方 未探査
黒岩(阿弥陀塚) 阿弥陀塚東方 第1部3章
弘法大師の活眼石 天上寺 磐座ウオッチング第1部3章
天狗岩(行者岩) 摩耶山頂上 天狗岩大神 磐座ウオッチング第1部2章
シェール槍 穂高湖北方 第1部3章
三国岩(三石岩) 三国池近傍 第1部3章
天狗岩(古寺山) 裏六甲 古寺山北方 第1部3章
清盛の涼み岩(修行岩) 裏六甲 古寺山山頂 第1部3章
磐座ウオッチング第1部3章
天狗塚 長峰山山頂 第1部3章
八畳岩(六畳岩) アイスロード登山口近傍 各地図により位置が異なり
詳細不明?
六甲川の蛙石 大土神社 磐座ウオッチング第1部2章
御用石岩場 天望山西方 第2部1章
石切場 記念碑台北方 第2部1章
堡塁岩(兜岩)(御前岩) 記念碑台北方 第2部1章
仙人窟(カンツリーハウス北西) 六甲山カンツリーハウス北西 石仏ウオッチング第2部
心経岩 六甲山カンツリーハウス西方 磐座ウオッチング第1部3章
雲ヶ岩(蜘蛛ヶ岩) 六甲山カンツリーハウス西方 磐座ウオッチング第1部3章
六甲比命大善神の礎石 六甲山カンツリーハウス西方 磐座ウオッチング第1部2章
天狗の鼻 記念碑台南方 石仏ウオッチング第2部
天狗岩(オリエンタルホテル) オリエンタルホテルの南方 第1部3章
重箱岩 天狗南尾根の東方 第1部3章
極楽渓岩場 凌雲台南方 第2部1章
天狗岩(五助山) 五助山の尾根の北方 第1部3章
神楽岩 住吉川の石屋の東方 第1部1章
甲南バットレス(岡本バットレス) 八幡谷 第2部1章
保久良聖石群 保久良神社 磐座ウオッチング第1部2章
風吹岩 芦屋ロックガーデン 第1部1章
屏風岩 風吹き岩近傍 第1部1章
ゲートロック 芦屋ロックガーデン 第2部1章
ホワイトロック 芦屋ロックガーデン 第2部1章
A懸垂岩 芦屋ロックガーデン 第2部1章
B懸垂岩 芦屋ロックガーデン 第2部1章
C懸垂岩(念仏岩) 芦屋ロックガーデン 第2部1章
万物相 芦屋ロックガーデン 第1部1章
墓場(Graves) 芦屋ロックガーデン 第1部1章
ピラーロック 芦屋ロックガーデン 第1部1章
小便岩(根性岩) 芦屋ロックガーデン 第1部1章
ロックフェンス 芦屋ロックガーデン 第2部1章
扇岩 荒地山 第1部1章
十三間四方岩 荒地山 阪神大震災の土石流に
巻き込まれたか?
下欄注1参照
七右衛門嵒 荒地山 第1部1章
磐座ウオッチング第1部2章
岩梯子 荒地山 第1部1章
キャッスルウォール 荒地山 第2部1章
ストーンリッヂ(マッチ箱) 荒地山 第2部1章
ブラックフェース(ブラックロック) 荒地山 第2部1章
イタリアンリッジ 高座谷 第2部1章
サルスベリの岩場 高座谷 第2部1章
荒地山ボルダー群(A地区)
・プロペラ岩
・ビッグボルダー
・サンデーモーニングスラブ
・屋根岩 等
荒地山 「関西の岩場」 第3部1,2章
黒岩(荒地山) 荒地山 第3部2章
岩小屋 荒地山 第3部2章
プロペラ岩 荒地山 第3部2章
荒地山ボルダー群(B地区) 荒地山 奥高座 第2部1章
西石仏岩場 荒地山 芦有ゲート近傍 第2部1章
釜石 芦屋ゲート近傍のとっくり谷入口 道路建設のため喪失?
大石 芦屋川支流八幡谷右岸 ダム建設のため喪失?
弁天岩(福石・夫婦岩) 芦屋川右岸 第1部1章
磐座ウオッチング第1部2章
鱶切り岩(まないた岩) 芦屋川・川中 第1部1章
磐座ウオッチング第1部2章
ナマズ石 芦屋川右岸 第1部1章
天狗岩(まないた岩) 芦屋川右岸 第2部1章
烏帽子岩(芦屋川) 芦屋川左岸 第1部2章
黒岩(黒岩谷の岩場) 東お多福山北方 黒岩谷入口       第2部1章
蛙岩(蛇巻岩) 魚屋道 芦屋側 第1部1章
大屏風岩 蓬莱峡 第2部1章
小屏風岩 蓬莱峡 第2部1章
ニードル 蓬莱峡 第1部2章
西瓜岩 蓬莱峡 下欄注2参照
狆岩 蓬莱峡 第1部2章
黒岩 蓬莱峡 第1部2章
しるべ岩(弘法大師の投げ石) 蓬莱峡近くのバス停しるべ岩 第1部2章
北山公園ボルダー群
・将棋岩
・エレファントノーズ
・コックロック
・ボルダータワー
・シャーク
・火の用心岩 等
北山公園 「日本100岩場」 第4部1,2章
岩ヶ鼻 北山公園北端 石仏ウオッチング第2部
目神山ボルダー群 神呪寺南方 第4部3章
ムーンライト
仁川渓谷 第2部1章
三段岩 仁川渓谷 第2部1章
スターライト 仁川渓谷 第2部1章
真珠(パール) 仁川渓谷 第2部1章
ウォーターゲート 仁川渓谷 第2部1章
バットレス 仁川渓谷 第2部1章
サンライト 仁川渓谷 第2部1章
摩天楼 仁川渓谷 第2部1章
老ヶ石(大石) 裏六甲船坂谷 第1部2章
天狗岩(小天狗山) 小天狗山西方 第1部2章
烏帽子岩(山伏岩)
 (ごろごろ岳山頂)
ごろごろ岳山頂・北方 第1部2章
奥山刻印石群
・四ツ目岩
・団子岩
  
ごろごろ岳南方          第1部2章 
      第1部2章 
      第1部2章
馬ノ背岩 樫ヶ峰東方の縦走路沿い 第1部2章
双子岩 樫ヶ峰南方 探査するも所在不明
紋左衛門岩 西宮甲山高校近傍 第1部2章
屏風岩(岩原山・南) 東六甲岩原山南方 第1部2章
剣岩(岩原山・南) 東六甲岩原山南方 第1部2章
甑岩 甑岩神社 磐座ウオッチング第1部2章
見返り岩 宝塚生瀬橋近傍の武庫川右岸 磐座ウオッチング第1部1章
その他 地図に記載があるが詳細不明のもの
 雲切岩 シュライン道の東方の自動車道そば
「六甲」 竹中靖一郎著 創元社 1933年刊 付録「六甲山の地名と登路」  
徳本上人岩 直木重一郎氏執筆の新聞記事 大阪朝日新聞 神戸版 大正15年11月19日発行 
六甲山の『岩』巡礼(二) 
 阪急御影停留所の北、落合の西北数町のところにある。
 伝説を有する岩で今でも「タガネ」の跡が残っている。

 「六甲ー摩耶ー再度山路図」 直木重一郎著 関西徒歩会  1934年刊(昭和9年)にも掲載
ゴットン岩 神戸中央図書館にある「神戸市近郊ハイキングコース 昭和13年版」(神戸市観光課)の地図には、
「ゴットン岩」が、ヌクト・ゲートロック付近に描かれている。
「関西山小屋 第16号」(昭和12年10月号)(西宮市中央図書館)の49ページに下記の記述がある。
・・・かわうそ池からマムシ谷へのコースは密林中を縫う感じで、ゴットン岩の奇勝を前に、
六甲へのコースが延び、桜谷から摩耶山へのコースが分かれる・・・
奇勝とあるからには、かなり大きな岩と思われる。
ヌクト・ゲートロックを指すものか?   あるいはゴットンと動くゆるぎ岩のようなものか??
照光岩 ごろごろ岳・剣谷東尾根にあり。柿谷西道との出合の少し手前。
六甲アラカルート http://wanderingrokko.web.fc2.com/1775.html参照

注1 十三間四方岩
 十三間四方岩は、地図「六甲・摩耶」 赤松滋著 昭文社 山と高原地図48 2013年版の裏面拡大図にも記載されているが、
それがどのような岩であるか明確でない。わずかに、下記のような手掛かりがあるのみである。

参考資料
@新聞記事 大阪朝日新聞 神戸版 大正15年11月19日発行 六甲山の『岩』巡礼(二) 直木重一郎執筆
  十三間四方岩 弁天岩の西方数町、荒地山の中腹にある。
  以前この付近は石切場南方に急斜したこの巨岩は広さ十三間四方あつたとのことから呼称されたものである。
  この岩に上ると眺望千里、芦屋一帯から茅渟海(大阪湾)を隔てて遥かに金剛、葛城の峰々まで一望中に集むる事が出来る。
 この岩から少し登ったところに扇岩がある
A1934年発行の古地図『六甲ー摩耶ー再度山路図』 直木重一郎著 関西徒歩会
 扇岩の東側近傍に十三間四方岩の記載(初見)がある。
B 1963年発行 『六甲山ハイキング』 P34 大西雄一著 創元社の図版にその記載がある。

   十三間四方岩の推定
扇岩の少し下にある石切り場といえば、
道畦谷北尾根ルートから分岐した弁天岩に至る道の途中にそれらしき場所がある。
しかし、十三間四方(23.6m四方)のテラス状の岩は今のところ見つかっていない。
第1部1章に紹介した扇岩(左の写真の最上部の岩)の下は、
1995年の阪神淡路大震災の土石流によって覆われている。(左の写真の白い部分)
この土石流は南に流れており、「南方に急斜したこの巨岩」とも符合する。
もしかしたら、十三間四方岩はこの土石流に巻き込まれたのであろうか?

参照サイト 「ものがたり通信」の「六甲山の話」
 柴田昭彦氏による十三間四方岩の詳細な検討があります。

 

注2 西瓜岩

「六甲」 竹中靖一著 朋文堂 1933年刊 p357に次のようにある。
 『西瓜岩 太多田川上流にあり。
 有馬街道七曲の一軒茶屋から南に望み得らるる砂山で、
 西瓜を薄く切つて縦に壁に立て掛けた様な恰好をして居る。
 剣山は此の山の東である。』


「六甲」の付録地図(部分)


有馬街道の七曲付近から見た蓬莱峡の西瓜岩(画像:柴田昭彦氏提供)
 写真の上部中央に、三角形を重ねたようなものが西瓜岩

現在は、風化により山容が変化しているため、このような光景は望めない。
尚、引用文の「七曲の一軒茶屋」につては詳細不明である。
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