ピーク100 10周年記念ハイキング

関西百名山 青葉山

(日程) 2005年3月27日(日) 天候 晴れ
(コ−ス) JR青郷駅−高野集落−あずまやの展望台−青葉山東峰−青葉山西峰−松尾寺〜JR東舞鶴駅

 <ワンポイントアドバイス> 高野集落から青葉山に至る登山道を示す道標は、朽ちて倒れているので要注意。
   登山道は、民家の脇から山に向かって伸びているが、道が分からないときは土地の人に聞くのが無難である。

 京都府と福井県の境に位置する青葉山は若狭富士として知られるが、実は東峰と西峰からなる双耳峰である。
立派に整備された青郷駅を出ると、目の前に雪を残した青葉山が静かに横たわっている。
やはり、こちらは都会とは異なる。高野集落に着くまでに、はやくも野の花や山菜を見つけた。
花の写真をとったり、山菜を摘んだり、山に登る前から寄り道である。でも、これがいかにも「ピーク」らしくて楽しい。

キクザキイチゲ(キクザキイチリンソウ)
1茎に1花をつけるイチリンソウの仲間で、キクの花に似るのでこの名がある。
花の色は白の他、淡紫、淡紅、濃紫もある。花は日差しがあると開き、かげると閉じる。
フキ(フキノトウ)
雌雄異株。雌花は白色、雄花は黄白色。
従って、写真のフキは雄花である。雄株は花が終わると枯れるが、雌株は花後も40〜50cmに伸長する。弱きもの、汝は男なり・・・・
ツクシ(スギナ)
スギナの胞子茎で、スギナよりも早く地上に現われ胞子を飛ばす。先端にある胞子のうが開く前の若いものを根元から摘んで、袴を取り去り食用とする。
ウマノアシガタ(キンポウゲ)
地際から出る葉(根生葉)を馬のひずめに見立てた名。別名は花の色にちなんだもの。枝先に光沢のある黄色の5弁の花をつける。
 

高野集落から、杉木立の道を50分ほど登ると、あずまやの立つ展望台に着く。
少し霞んではいるが、弓なりに伸びた白い砂浜の高浜海岸が一望のもとに見渡せる。

あずまやにて あずまやからの眺め

展望台から馬の背の岩稜を越えて残雪のブナ林を急登すると、約40分で青葉神社がある青葉山東峰である。
春の日をいっぱいに浴びながら山に登る気分は、開放感にあふれている。       

                         
馬の背にて 残雪のブナ林

青葉山東峰693mにて
東峰付近のアセビ
やはり北国、花はまだ開花前で赤い。

東峰で昼食をすませた後、いよいよ西峰に向かう。途中、梯子などがあり、気の抜けない場所である。
おまけに雪が腐っており、時々膝まで陥没する。好天の日曜日とあって登山者はかなり多かった。
西峰は標高692mで東峰よりも1m低く、松尾寺の奥ノ院の背後の大岩がそのピークになっている。

鉄梯子を上って西峰へ 青葉山西峰692mにて全員で記念撮影
西峰から内浦湾を望む 西峰から松尾寺方面を望む

西峰から松尾寺への下山道は、南に面しているせいか、今までと大きく異なって雪がほとんどない。
かわりに、雪解け水でじゅくじゅくした泥道である。この時期には、スパッツを持参した方が良さそうである。
下山途中で、幸運にもやや早咲きのミスミソウを倒木の間に見つけた。

ミスミソウ(ユキワリソウ) 
葉が三角形なのでこの名がある。別名は雪解けの頃、花が咲くことによる。 
花の色は、白、淡紅、淡紫、紅紫など変異に富む。
松尾寺(まつのおでら)
真言宗醍醐派、西国第29番札所。
西国33ヶ所で唯一、馬頭観世音菩薩を
本尊とすることから、競馬関係者の信仰を
集めているそうである。

 今回の山行はピーク100の10周年記念行事にもかかわらず、参加者は9名と意外に少なかった。
しかし、これもまた個人の意思を最大限に尊重するピーク100の良いところかも知れない。
このような美点?は、インパクトがないため目立たないが、じっくり付き合って初めて分かってくるものであろう。
 松尾寺にて、登山の安全とピーク100の今後ますますの発展を願って今回の山行を終了した。

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